本製品は、実験動物に適正な飲用水を自動供給するものであり、個々の動物が、適時、必要な給水動作を行えるよう、設計されています。
基本的構成は、飼育室内または前室に設置する減圧装置と自動フラッシング制御装置、飼育室壁面配管と各部電磁弁などとなります。
システム内の水質を常に良好に保つため、制御装置の集中管理によって複数の電磁弁を計画的に開放し、効果的なオートオンラインフラッシングを行います。
1. 減圧フィルタユニット
原水をフィルタで濾過し、小動物の飲水動作に適した低水圧に減圧して供給します。しかしながら小動物の飲水量は僅かなものですから、必然的に停滞水が多くなり、水質の低下が懸念されます。そこでオートフラッシングシステムが重要となります。
通常飲用の低水圧（0.02～0.03Mpa）と、フラッシング用の水圧（0.06～0.08Mpa）を切り替えて供給します。減圧装置内の電磁弁、配管ライン末端の電磁弁、各ラック部の電磁弁、これらを適切に組み合わせて順次に開放することにより、効率よく飼育ラック内の水を入れ換えます。
また、圧力を高くしてフラッシュすることにより、水垢などの沈着を抑制し、混入した粒子の排出も効果的に行えます。
状況と御要望により色々なタイプ、レイアウトで設計いたします。
減圧ユニットと制御装置の標準的な組み合わせです。
減圧ユニットの内部です。
この事例は、フィルタをダブルとし、0.02ミクロン濾過クラスの高品質な水を供給します。
この事例は、フィルタをダブルとし、0.02ミクロン濾過クラスの高品質な水を供給します。
圧力スイッチを備えたタイプです。
減圧弁や圧力切替電磁弁の故障により、動物に供給する水圧が上昇すると飲水動作に支障が生じるだけでなく、自動給水バルブなどからの漏水事故を招きます。
設定圧力に達するとONとなり、フラッシング制御装置の異常ランプとブザー音でアラームを発信します。
減圧弁や圧力切替電磁弁の故障により、動物に供給する水圧が上昇すると飲水動作に支障が生じるだけでなく、自動給水バルブなどからの漏水事故を招きます。
設定圧力に達するとONとなり、フラッシング制御装置の異常ランプとブザー音でアラームを発信します。
スタンダードな仕様です。
減圧弁のレイアウトなどもフラッシングに効果的なデザインを採用しています。
減圧弁のレイアウトなどもフラッシングに効果的なデザインを採用しています。
複数の飼育室またはフラッシングラインを1台の減圧ユニットで供給することも可能です。
フィルタハウジングのタイプも御要望に応じて提供いたします。
2. オートフラッシング制御装置
減圧装置と対を成し、全ての電磁弁を集中開閉管理します。任意のフラッシング実行時刻を設定し、オートオンラインフラッシングを行います。
低圧減圧弁のフラッシュ、配管ラインのフラッシュ、各ラックの順次フラッシュ、圧力抜き、これらの工程を適切なプログラムで実行します。
1室、7ラック程度のタイプです。
24時間タイマーとシーケンサ制御です。
テスト、動作確認にも配慮した設計です。
テスト、動作確認にも配慮した設計です。
圧力スイッチを備えた減圧装置に対応したタイプです。
異常高圧ランプ（赤色）とブザー音でアラームを発信します。
異常高圧ランプ（赤色）とブザー音でアラームを発信します。
これは4室用のタイプです。
ボックス自体も標準の塗装仕上げやステンレス製、窓付等、御要望に沿って提案いたします。
ボックス自体も標準の塗装仕上げやステンレス製、窓付等、御要望に沿って提案いたします。
4室用の盤内部です。
停電補償対策仕様で、全ての電磁弁の個別スイッチを備えています。
停電補償対策仕様で、全ての電磁弁の個別スイッチを備えています。
3. 室内配管設備
調圧された飲料用水を各ラックに導く室内壁面配管、ラック接続チューブ部、電磁弁等で構成されます。配管材は、艶やかな内面を持つ清浄なステンレス細管（外径12.7mm）を採用しております。
給水ラインと、排水ラインをダブルで配管し、末端で合流した後にドレンラインで排水します。
とてもスマートなデザインで配管いたします。
各ラック部の電磁弁、給水ライン末端の電磁弁を効率的に配置設計いたします。
細い管径と、滑らかな管内面、そして現場に合わせて曲げ加工する配管手法がフラッシングの効果を高めます。
各ラック部のステンレス製電磁弁です。腐食に強く、長く性能を維持します。
給水ライン末端のステンレス製電磁弁です。
制御装置からのケーブルで自動管理されています。
制御装置からのケーブルで自動管理されています。
飼育ラックとの接続は、耐圧チューブ（黒色）とステンレス製のクイック着脱カプラです。
オープンタイプのラックに装着した自動給水マニホールドと組み合わせた施工全景です。
室内配管と同じくスムーズな流れを生むマニホールドとの組み合わせで、より効果の高い水質管理が行えます。
